2010年3月25日木曜日

【書評】「人生を好転させる『新・陽転思考』」

人生を好転させる「新・陽転思考」
~事実はひとつ 考え方はふたつ~
和田裕美(著)



実は和田裕美さんの著書は今回で3冊目。
前2冊は自己啓発というよりは営業の売上を上げる為のビジネス書的なものだったので、全く違うものという認識でこの書を手にしました。

目次
 ・第1章 陽転思考を身につける10のステップ
 ・第2章 陽転思考で、あなたの人生は好転する
 ・第3章 陽転思考で生まれる14の思考パターン
 ・第4章 陽転思考が定着する9つのプロセス


ポジティブシンキングとは違う

この「陽転思考」の最大の特徴は「ポジティブシンキング」とは明確な違いを提示してある点。「肯定する」「明るく前向きに考える」という後ろを見ない考え方とは違って、「悪い事も全て受け止める」→「受け止めた後で、自分で考え方を選択する」というもので、副題にある「事実はひとつ 考え方はふたつ」という考え方を徹底させることで全ての見方が変わって「よかった」と思えることばかりになるというところです。

例文や思考パターンが多数

また、これらの具体的な例やパターンもたくさん用意されていてこの中のいくつかは実際に誰でも経験があるのではないかと思えるくらい網羅されてます。私もこの中でのいくつかは経験があり、考え方、モノの捉え方の参考になりました。

自分は結構陽転思考できてる?

と、これらのパターンを読んでいくうちに、ある考えがふと私の頭をよぎって行きました。(自分は結構陽転思考出来てるんじゃない?)と。今まで和田さんの本を2冊読んだ事で「ワダラー」になってるのでしょうか?(笑)本の中で、「○○という状況になった時に、Aと考えるよりBと考えた方がよかったと思える」という説明が多々出てくるのですが、そのほとんどで私は無意識にBと考えている事が多かったのです。逆に「Aという考え方もあるのか・・・少し寂しいな」と思う事が多々書かれていて心がマイナスに働く事も多々ありました。これはこれで参考になるので「よかった」のですが、少し意識がマイナス方向に持っていかれる印象を受けました。

ちなみに私の口癖は「結果オーライ」です(笑)

実際にスキーツアーが吹雪で中止になった時も、「行ってから吹雪になってたら大変だったので行く前に分かってよかった」と自然に考えてました。和田さんのおかげで結構陽転思考できてるのではないかと思います。

他にも「お客様からクレームが来てよかった」と思った事もありました。クレームが来た事で正式な謝罪という対応がとれ、お互いにモヤモヤした気持ちのままではなく、しっかりと問題点を検討して改善ができて「よかった」と自然と考えてました。

マイナスオーラが出ている方には絶対おススメです

ストレスが多く、会社などで不当な処遇を受けたりして「やってらんねー」と思う事が多い方は是非この本、もしくは他の本でも良いと思います、和田さんの本をお勧めします。表現自体もやわらかく、すっと読めますし、読み終わると体も軽く感じられます。

逆に前向きな方は必要ないかもしれません。あまり参考になりません(笑)

とにもかくにも陽転思考という考え方自体、損は無い考え方ですので、興味のある方は是非読んでみてください。